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桧ストランドボード 着色サンプルの試作

平成28年度、国産材ストランドボードの着色サンプルの試作と官能試験による評価、検証に取り組みました。

商業施設、店舗、オフィス等の施設では、木質空間にするあたり、木質素材へ着色することでよりインパクトを、よりおもしろみを、持たせる事例もあり、そうした経緯をふまえ、国産材ストランドボードの着色サンプルの試作に取り組みました。また、いくつかの着色パターンをコントラストや彩度、明度等の条件別に設け、岐阜県生活技術研究所、大阪市立大学建築専攻の皆さまにご支援いただき、見え方の印象について官能試験を実施しました。


官能試験の様子(大阪市立大学にて)

官能試験は、腰壁に着色した桧ストランドボードを貼り合わせたオフィス・事務所の空間を想定し、これらの空間に対する印象をアンケートにて調査しました(着色は7色を設定)。被験者100名、10代~60代の男女に対して、評価項目「あたたかい-つめたい」「自然な-人工的な」「集中できる-集中できない」「好き-嫌い」など全8項目を設定しました。評価は「かなり~」「やや~」「どちらでもない」の5段階評価にて検証しました。オフィス・事務所を想定し、休憩室、会議室、執務室に焦点をあて、どんな系統の空間がいいのかを選択してもらいました。
試験の結果の概要を以下にまとめました。

 

アンケートによる印象評価の結果より、無塗装サンプルと高コントラストサンプルは自然な印象が強く好まれる傾向があり、青系サンプルはリラックスできる印象で好まれる傾向にありました。また、会議室や執務室、休憩室などの部屋別にみても、無塗装サンプル、高コントラストサンプル、青系サンプルが好まれる結果が得られました。また、明度を下げたグレー系サンプルが会議室や執務室に適しているという回答も多く得られました。



官能試験で使用した着色イメージ(一部)およびアンケート票

 

上記結果をふまえ、ウレタン系塗料にて着色を行いました。
【留意事項】:着色サンプルは、試作として実施したもので、着色したときのイメージを検証するためのサンプルとなります。



着色サンプルの試作(左から、レッド系・グレー系・ダークブラウン系)

Woodコレクション2017in東京の出展様子

平成29年1月19日~20日に開催されました、「Woodコレクション2017 in 東京」にて試作したカラーサンプルを出展しました

 

本取り組みは、「平成28年度岐阜県県産材競争力強化・販路拡大支援事業」にて実施した試作開発の成果です。

サンプル依頼、詳細な試験結果につきましては、お気軽にお問い合わせください。