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桧ストランドボード フロアタイルの試作


フロアタイルの試作品

平成28年度、国産材ストランドボードの着色サンプルの試作と官能試験による評価、検証に取り組みました。

商業施設、店舗、オフィス等の施設では、木質空間にするあたり、木質素材へ着色することでよりインパクトを、よりおもしろみを、持たせる事例もあり、そうした経緯をふまえ、国産材ストランドボードの着色サンプルの試作に取り組みました。また、いくつかの着色パターンをコントラストや彩度、明度等の条件別に設け、岐阜県生活技術研究所、大阪市立大学建築専攻の皆さまにご支援いただき、見え方の印象について官能試験を実施しました。

本年度は、岐阜県生活技術研究所での物性評価(摩耗性試験、キャスター引き摺り試験)と信州大学でのモニターによる検証を実施しました。


引き摺り試験の様子(岐阜県生活技術研究所)

モニターの様子 デスクまわり(信州大学研究室)

モニターの様子 水まわり(信州大学研究室)

 
 

物性評価

摩耗性試験

試験は、テーバー摩耗試験としてJIS A 1453を参考に実施しました。 桧ストランドボード(塗装品)の摩耗性は、コルクボード(特殊樹脂ワックス:床材として使われている他社製品)と比較し、摩耗量および摩耗深さともに優れていることが明らかとなった。

キャスター引き摺り試験

試験は、弊社および試験機関の協議の上、ボードサイズに合わせた平滑な木製土台を作製し、60kgの台車を10,000回往復させた。 桧ストランドボード(塗装品)のキャスターによる耐衝撃性は、コルクボード(特殊樹脂ワックス:床材として使われている他社製品)と比較し、表面に変化がみられました。また、桧ストランドボードを基材とした場合でも、塗料の種類を変えることで表面塗膜の傷みや剥がれの程度を抑制できることが明らかになりました。

 

物性評価

(使用状況として、1日平均10~15名の学生さんが毎日10~20往復程度使用)

塩ビに床シートよりもあたたかく、スリッパ等の内履きに履き替える際にも冷たさを感じない。
日常生活のレベルでは、目立った傷もなく、デスクまわりの椅子をひきずる箇所でも若干の凹みはあってもよく見ないとわからない程度である。
メンテナンスとして、週1回の掃除機がけ程度で、ほぼきれいに保たれている。
外履きで使用する部分は、水がかかる頻度も多く、目立たないがよく見ると部分的に膨らみが見られる(剥がれはなし)。

本製品は試作段階であり、平成29年2月現在、メーカーとしての販売予定は未定です。

本取り組みは、「平成28年度岐阜県県産材競争力強化・販路拡大支援事業」にて実施した試作開発の成果です。