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ストランドボードおよび石膏ボードを使用した空間での印象評価をアンケート調査(SD法)にて実施し、因子分析を行いました。

 

調査方法

ストランドボードを天井に使用した空間(画像1)と一般的な石膏ボードを同じく天井に使用した空間(画像2)を、VR用の360度カメラで撮影し(ただし、岩綿吸音板は加工画像)、これらの画像をみたときの空間印象評価を行いました。アンケートの記入はSD法で行い、「居心地のよい-居心地の悪い」「落ち着きのある-落ち着きがない」「自然な-人工的な」「あたたかい-つめたい」「開放的な-閉鎖的な」など全18項目を使用しました。

実験協力として、静岡大学および滋賀県立大学の学生の方々にご協力を得ました。また、解析では、岐阜県生活技術研究所より、ご支援をいただきました。

 

画像1 ストランドボード使用空間VR画像

 

画像2 石膏ボード使用空間VR画像


 

解析結果

下記にアンケートの集計結果を示します。
ストランドボード(SB)と石膏ボード(PB)を使用した空間を比較しますと、「落ち着き」と「自然な」に統計的な有意差(p<.05)が見られました。ストランドボードを使用した空間のほうが、落ち着いていて、自然な印象を与えたと考えられます。また、ストランドボードを使用した空間のほうが「居心地が良い」「やわらかい」「親しみやすい」「あたたかい」「のんびりした」と評価される傾向にありました。

 

続きまして、因子分析の結果を示します。
固有値1以上の因子は5つ抽出され、累積寄与率は62.81%でした。5つの因子はそれぞれ、調和性、重厚感、リラックス、品質、自然としました。各因子についてt検定を行った結果、自然因子に有意差(p<.05)が見られました。ストランドボード(SB)を使用した空間が自然な印象を与えたという結果が得られました。また、調和性が高いという評価の傾向も得られました。