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福井市至民中学校レポート第4回

さて、第3回のレポートで紹介した柔軟な学びの空間を構成する上でのキーワードは「情報の壁」というコンセプトでした。柳川奈奈さんは、こうおっしゃっています。「情報の壁、それは文字通りの壁はもとより、掲示板、可動間仕切り、建具などのいずれでもありますが、学ぶ者の五感を刺激し、心を躍らせ、自主的な学びを誘出し、多彩な活動を支えるとともに、時に各種情報や作品の掲示スペースとしてそれらを引き立たせてくれる背景です。」

「エスウッドの桧ストランドボードは、自己主張は少ないが、品よく空間をまとめられ、又各種の情報や作品を引き立たせてくれる素材です。明るく品のある色味、柔らかいテクスチャー、暖かみのある手触り、安全性と耐久力など、どれをとっても情報の壁にぴったりの国産の材料でした。」

顕塾さんの選択によって実現した至民中学校でのエスウッドの採用、それは私達にとっての大きな励ましでしたが、それ以上に、中学教育の改革の最前線で奮闘する人々の熱い想いからいただいた貴重な学びでした。同時に、私達は、自分たちの技術や製品が、開発者の意図を遙かに超えた価値として再発見され、そこに新しい生命が吹き込まれることを知りました。この場を借りて、新至民中学の建設に関わり、今日もその理想の実現に向かって努力を続けている全ての皆さんに心から感謝を申し上げたいと思います。(完)

エスウッドプロジェクトは、今年も新しい出会い、新しい発見を求めて歩き続けます。
どうか、よろしくお付き合い下さい。  (角田 記)