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備後からの使者

11月28日の土曜日、広島県福山市で農業生産法人の(有)アグリインダストリーを経営されている岡田吉弘さんが来社されました。ベンチャー経営者である岡田さんは、いまやイグサ農家数が15戸にまで減少した、備後地域のイグサ産業の再興をめざして奮闘中です。

最初の来社は、お盆休み直前だった今年の8月のことで、昨年出版された「イグサのすべて」(森田洋氏著、新芽出版発行)に掲載された当組合の紹介記事をご覧になったのがご縁のはじまりでした。
その後、備後地域産のイグサを原料にしたボードの生産へと協働作業が進み、今回は、薄くて比重の低いイグサボードの試作のための来社でした。

この備後イグサ再興プロジェクトでは、畳やイグサボード等の製品を、カーボンオフセット商品として市場に提供する構想が進行中です。そのためにこれまでのやりとりで、当組合の田中専務から、イグサボードの製造工程及び輸送に関する詳細なデータが送られています。
今回は、そのデータの現場での確認という作業も実施されました。担当されたのは、CO2排出量の第3者審査機関である(株)日本スマートエナジーの小西さんです。
はたして、(協)エスウッドでのイグサボード製造工程から、どのようなCO2排出量が算出されるのか
、とても興味深いところです。

さて、薄くて低比重の新タイプイグサボードの試作品は、予想を越えた上々の出来映えでした。私達スタッフも、岡田さんともども大いに気を良くした次第です。八代地域に続いて、備後地域でもイグサ産業再興事業にお役に立てると思うと、なんだかワクワクしてきます。さあ、がんばらなくっちゃ!
ともあれ、岡田さん、備後のイグサ農家の皆さん、ありがとうございました。
これからもよろしくお願いします。 (角田 記)

* 画像は、上から、接着剤を塗布したイグサを手でマット状に積み重ねる作業中の岡田さん、透け感一杯の試作品を観察中の岡田さん、厚さ2.5ミリ・比重0.1の試作品、半透明の不織布とイグサの複合ボード試作品、です。