生れ出づる悩み
写真は高校3年のときに描いたものです。
先月、大掃除をしたとき、油絵道具などが入った段ボールの中から出てきました。
見つけるまではその存在さえ記憶にありませんでしたが、手に取ってみると、その絵を描いた当時の情景が次々に思い出されてきて、しばらく絵の前から離れることができませんでした。
美術大学に進み、将来は絵に関わる仕事ができればと漠然と考えていましたが、
高校3年のときの現実は、経済的にも能力的にも美術大学への進学は断念せざるをえず、また、両親からは家業を引き継いで欲しいという強い要望がありました。
自分の思いと現実がかみ合わないなか、
現実に合わせて、色々な思いを少しずつ捨ててきたように思います。
絵に関わる仕事には就けませんでしたが、
エスウッドでの仕事の中で、展示会のブースのデザインや新しい製品の開発においても、ささやかな美術的能力ではありますが、それを生かす機会はたくさんあります。
生かしていければよいのだと思っています。